『気持ちは言葉で伝えよう!』
むかし、私はガミガミお母さんでした。
毎日、言うことをきかない5歳の息子をガミガミと叱ってばかりいました。
その日もガミガミと叱ったのですが、
息子が今にも泣きそうな顔をして私に言いました。
「ママはボクのこときらいなの? ボクを産んでよかった?」
私は息子の言葉にびっくりして
「どうしてそんなことを聞くの?」と尋ねました。
すると息子は「ママは怒ってばかりいるから・・・」
息子の黒い瞳から今にも涙がこぼれそうです。
「産んで良かったよ!すご~く良かった!ママは章ちゃんが大好きだよ。章ちゃんが産まれてきてママはすご~く幸せなんだから~」
私は少しばかり大げさに言って、息子を抱きしめました。
「ホント?あ~、よかった!」息子はニッコリ笑いました。
そうだったね。君を叱ってばかりいたね。
君は生まれてたったの5年。なのに、生まれて来てよかったのかって、そう思ったんだね。
心からあやまるよ。ごめん!
私はガミガミが子どもを追い詰めてしまったことを深く反省した。
親は子どものことを心から大切だと思っている。
可愛いわが子の将来のことを考え、子どものためだと思ってガミガミということもある。
でも、子どもにとって大事なのは「今なんだ!」。
将来のことなんて、どうでもいいんだよね?
「今、お母さんの優しさ」が子どもにとって大切なんだ。
どんなに心の中で子どものことを愛していると思っていても、
「あなたがすき! 」って言葉で伝えなくては、子どもの心にちゃ~んと届かないんだ。