『子育てで大切なことは「セルフエスティーム」を育てること!』
セルフエスティームは一般的に「自尊感情」とか「自己肯定感」などといわれていますが、
セルフエスティームには2つの意味があります。
一つは「私はこの世界に一人しかいない価値ある人間なんだ! 私は自分がすき!」
つまり自分自身を大切な存在として自覚していること。これを「being」と表現します。
もう一つの意味は「 私はできる!大丈夫!私には能力がある!」
という自分のできる力を信じていること。これを「doing」と言います。
この2つを合わせてセルフエスティームと呼んでいます。この2つを育てるためには3つの要素が必要です。
それは「帰属」「学習」そして「貢献」です。
「帰属」とは、安心できる自分の居場所があること。
家庭の中でありのままの自分を大切にされることや家族の一員として大切にされていると感じていることが、
子どもの帰属心を育てます。
家がやすらぎの場所になっていますか?
親がこわいと感じて子どもが緊張していませんか?
甘えたいとき甘えていますか?
言いたいことが言えてますか?
言葉でも帰属心を育てることができます。次のように子どもに言葉で言ってあげることも帰属心を育てます。
そしてbeingも強まります。
「○ちゃんが大事なのよ」
「○ちゃんが好き」
「○ちゃんが生まれてきてうれしかったよ」
「△君がいるだけで、幸せな気持ちになれるよ」
次に「学習」。小さい子どもは好奇心がいっぱいだし、知りたがりです。
ですから親のすることをまず真似ることで、いろいろなことを覚えていきます。
また子どもは楽しいことや面白いことならがんばれます。
あなたの子どもは習うことや学ぶことが面白いとか楽しいとか感じていますか?
学ぶ喜びを感じることができていますでしょうか?
学ぶチャンスを奪ってはいませんか?
失敗をおそれていませんか?
子どもが新しいことを習得するためには時間もかかります。失敗をも保証してあげましょう。
親の次のような親の言葉かけも子どものやる気や意欲を誘いますよ。
「これが好きなのね」
「面白そうよ。これやってみる?」
「きっとできると思うよ」
「まちがっても大丈夫。平気よ。失敗は友だちだもん」
そして3つ目の要素は「貢献」です。貢献とは自分がやったことが誰かの役に立っていること。
人の役に立つことは、自分の価値を実感するすごいチャンスでもあります。
子どもにお手伝いを頼んでいますか?子どもに頼むと余計に手がかかると思って何もさせていない?
「手伝ってくれてありがとう。助かったよ」
「卵焼き、自分で作ったの? とっても美味しいよ!」
「これやってくれたの。嬉しいな」
ところが残念ながら、学校や職場では「できる・できない」というdoingだけで評価されがちです。
このような評価ばかりされると、何かができないと「自分はダメだ」と思ってしまいます。
自分の存在まで否定することになりかねません。これでは健全なセルフエスティームが育っていかないのです。
だからこそ、家庭では子どもの存在、beingをしっかり育てることを忘れないようにしたいものです。